「生ゴミを土に還す」という、穏やかでやさしい暮らし。キエーロを使っていると、土を掘り返すたびに「今日はもう分解されているかな?」と、まるで小さな生き物と対話しているような気持ちになりませんか。
実は最近、その土の中で頑張っている微生物たちのことを、もっと身近に感じたくて、少し変わった試みを始めました。それは、キエーロの中に「温度センサー」を置いて、微生物たちの体温を測ってみること。
「生ゴミを分解する時に熱が出る」というけれど、実際のところ、キエーロの中では何が起きているのでしょうか?
4月から6月までの記録をもとに、微生物たちの秘密を少しだけ覗いてみました。
キエーロの体温を測る、小さな仕掛け
手のひらサイズの小さなPCを使って6個のセンサーをキエーロの外、中、土の中にそっと埋めて、今のキエーロがどんな環境なのかを見守ることにしました。まるでキエーロの体調管理をするような、そんな優しい気持ちで取り組んでいます。
実際に設置した状態はこんな感じです。
防水BOXの中に温度記録用の器材を設置しています。そこから温度センサーを各6か所に埋めています。
- 外気温
- キエーロ内部
- 土中20cm(生ゴミ投入なし)
- 生ごみ内部①
- 生ごみ内部②
- 生ごみ内部③
生ゴミの投入は5か所でローテーションしています。キエーロ内部のセンサーがついている場所以外の5か所で、①~③に入れる場合は、センサーを抜いて生ゴミを入れ、土と混ぜた後、センサーを挿します。
余談ですが、センサーを挿していない場所から何かの芽が出てますね。

外気温のセンサーは直射日光が当たっているため、高めに出ているようです。日陰にした方が良いのかな。今後の改善です。
2026年 4月〜6月の観測データ
さっそく、最初の3ヶ月の記録を振り返ってみましょう。
| 月 | キエーロ内 最高温度 | 生ゴミ有り土中 最高温度 | 生ゴミ無し土中 最高温度 |
| 4月 | 40.0 ℃ | 26.5 ℃ | 24.7 ℃ |
| 5月 | 55.3 ℃ | 36.7 ℃ | 30.7 ℃ |
| 6月 | 52.3 ℃ | 35.4 ℃ | 30.2 ℃ |
※生ゴミ無し土中:深さ20cmの部分を計測
以前、60℃ぐらいまで上がると聞いた記憶があるのですが、だいぶ差があります。
でも、生ごみの分解は問題なく行われており、こういうものなのでしょう。
ここでは紹介していませんが、実際は、10分間隔でデータを収集しています。機会があれば詳細データもご紹介しようと思います。
微生物たちの「頑張り」が見えてきた!
データを眺めていて、特に面白い発見が2つありました。
1. 命のスイッチ、分解熱
気温が上がるにつれて、キエーロ内の温度もぐんぐん上昇しています。5月には最高55℃を記録しました!
これは単に気温が高いからだけではなく、ゴミという「ごちそう」を前に、微生物たちが一生懸命活動し、エネルギー(分解熱)を生み出している証拠。
キエーロの中は、私たちが想像するよりもずっとパワフルな場所でした。
2. 土の中の温度差が教えてくれること
興味深いことに、「生ゴミが入っている場所」と「生ゴミの無い土の中」を比べると、生ゴミがある場所の方が温度が高い傾向にありました。平均3℃ぐらい高いです。
ただの土だった場所が、生ゴミを混ぜた瞬間に「微生物たちの活動拠点」に変わる。この小さな温度差こそが、キエーロの中で起きている魔法の瞬間かもしれませんね。
こうして温度を見ていると、分解が始まった!!(温度が上がり始める)
分解が終わった(温度が下がる。生ごみが無くなった。)というのが見てわかるようになりました。とても面白いです。
キエーロと暮らすということ
今回、数値として記録をとることで、キエーロの中に「微生物たちの小さな循環」が確かに存在していることを実感しました。
もし「分解が遅いかな?」と感じる時があっても、中では微生物たちが一生懸命準備をしている最中かもしれません。そう思うと、ただの土の塊に見えていたキエーロが、なんだかとても頼もしい相棒のように感じられてきませんか?
これから一年をかけて、四季折々の表情を見守っていきたいと思っています。冬には、氷点下の朝を迎えることもあるけれど、土の中の布団で微生物たちはどんなふうに過ごしているのでしょうか。
皆さんのキエーロでは、最近どんな様子ですか?
よろしければ、皆さんの暮らしの中での「キエーロの様子」も、ぜひ教えてくださいね。
